おいらはゆとり。

ゆとり生まれ。コスパ育ち。2児の父。


【書評レビュー】マンガ 実録! 死ぬほど怖い 人体実験の世界史【こうして医学は進歩した】



「2400年もの間、患者は医者が有益な事をしていると信じてきた。しかし、2300年の間は、そうではなかった。」
歴史学者デイヴィット・ウートン

人体の神秘に魅せられた医者は同時に好奇心旺盛な科学者であり、人を騙す占い師であり、強欲な貴族であり、残忍な軍人だった。そんな彼らがてにかけた禁断の扉、「人体実験」

漫画を自分なりに要約したので興味ある方はどうぞ。


メンゲレの双生児結合実験/ドイツ

ナチス親衛隊大尉アウシュビッツ強制収容所医師ヨーゼフ・メンゲレ。

1943年、アウシュビッツ強制収容所では「働けるもの」、「働けないもの」の2つの選別を行っていた。これは「天国」か「地獄」を意味するものではなく、「地獄」か「死」だった。「働けるもの」は強制労働、「働けないもの」はガス室に送られていた。表上は2つの選別。しかし、アウシュビッツ強制収容所の裏で第3の選別が行われていた。ヨーゼフ・メンゲレは自分達(アーリア人)が地球上最も優れた人種と信じ、それ以外の人種は劣等だと証明する為に「小人族」や「先天性奇形」に深い関心を持っていた。第3の選別に選ばれた人たちは実験室に呼ばれ、解剖、骨格標本、病原菌の注射、麻酔無しの手術等、現代で考えれば残忍な人体実験を繰り返した。ヨーゼフ・メンゲレはその中でも「双子」に深く関心を持っていた、、、

この続きは本でご覧下さい。
気になる方は「人工シャム双生児」というキーワードで検索してみて下さい。

死刑囚サナダムシ飲用実験/ドイツ

医学博士キュッヘンマイスター

1855年、ドイツの牢獄では死刑囚を実験台としたある実験が行われていました。「死刑囚は人間の底辺であり、実験台になることで社会貢献させてやるのだから同意も得ずに実験してもよい」という考えが20世紀になっても横行されていました。その当時、寄生虫サナダムシの人体における侵入経路や駆除方法についてドイツの医学博士キュッヘンマイスター博士が研究していた。その為には、人を使った人体実験が必要となっていた。だが、サナダムシは目に寄生すれば「失明」、脳に寄生すれば「てんかん」等を引き起こし、自ら実験台になろうとした人はいなかった。そこで行われたのは、死刑囚を利用した人体実験だった、、、

この続きは本でご覧下さい。
現代では事実上、日本などの先進国では絶滅していますが、日本の医学博士藤田紘一郎氏は自身の体を実験台として15年間、体内でサナダムシを飼っていたという記録も残っています。

猿×人間の交配実験/ロシア

棒物学者イリヤ・イワノフ

旧ソ連時代、独裁者ヨシフスターリンの元では様々な人体実験が行われていた。1920年代、スターリンは無敵の人間を作るようにとイリヤ・イワノフという動物学者に要請した。「無敵の人間とは、痛みを感じることなく、不平不満を言わない兵士として都合よく使える存在」のことである。この時、イリヤ・イワノフはチンパンジーのメスに人間の精子を注入して受精を試みた、、、

この続きは本でご覧下さい。
人間とチンパンジーのDNAは99.4%同じです。倫理的な思想は別として、、、現代は何が行われているのでしょうか。最近では、「ヒトとブタ」のキメラが作製に成功したらしいですが。

感想

興味本位で見た人体実験。一見怖い内容でもあるが、人体実験のおかげで医学が飛躍的な進歩を遂げた現代があると考えると、昔の思想を否定することは出来ないなと感じました。現代でも行われているかは分かりませんが、歴史を知ることで新たな「知」につながる良本でした。漫画と解説、その他実験、関連映画等、約30個の人体実験の世界史が載っていて、かなり読みやすい構成でした。でもこれが本になるという事は「表」。「裏」にはもっと恐ろしい実験が行われていたかと思うと、ちょっと怖いですね。子供にお勧め出来ないですが、飲み会のネタとしてあなたの本棚に一冊どうでしょうか?



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ご覧いただきありがとうございました。

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おいらはゆとり 治験アルバイトってあるよね。

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